こういった部品の場合、3Dスキャンで立体データを作成するのが一般的ではありますが、今回の場合、取り付け精度が必要であったり、レンズ内部のリフレクター形状を正確に立体化したかったため、あえて細かな計測により数値化して、SolidWorksでモデリングを行いました。
3DプリントはUVレジンを使用した光造形で行いました。ビス固定用の穴があり、収縮によってピッチが合わなくなることを加味し、微調整を行いました。このあたりの収縮予測はこれまでの経験値や実測値から割り出すため、プロのノウハウが必要になります。
今回はPHENOM L(大型機)で3Dプリントしましたが、ビルドプレートサイズギリギリなくらい大きな造形品です。
UVレジンは透明色を使用。写真の通りサポートが大量についているため、ビジュアル的に凄いことになっていますが、本体は非常に綺麗に造形されており、サポートを裏側にすることによって、外観はツルツルの仕上がりになっております。
左右いずれの写真もオレンジのレンズが現存のレンズ、それ以外が光造形で3Dプリントしたウィンカーレンズになります。
写真(左)は二次硬化後そのままの状態で、白濁した感じで透明感はあまりない感じです。
写真(右)は全体にクリア塗装を施したものになります。クリア塗装を施すことにより透明感がでてきれいな仕上がりになります。
内部のリフレクター部分も形状がしっかり出ており、サポート除去痕も目立たず、逆に除去痕があることによって、光の乱反射が起こりやすく、逆に良い作用になっております。
ウィンカーレンズ用のオレンジ塗料もございますが、今回は透明状態のまま納品させていただきました。
3Dスキャンを使わず3D-CADでイチからデータを作成するという非常に手間のかかる作業でしたが、3D技術を使えば、メーカー廃番品など、今や手に入れることができない製品も複製製造が可能でございます。お気軽にお問い合わせください。