エフェクターケースを3Dプリントで製作

エフェクターケースを3Dプリントで製作

今回の案件はギター等で使用するエフェクターケースのデザインでございます。 クライアント様からのご依頼で外観を赤や黄色などのエフェクターらしい派手目のカラーリングにしつつ、誰もが3Dデータをダウンロードして3Dプリントし、オリジナルのサウンドエフェクターを製作できるパッケージを製作したいとのことで、弊社はケースデザインを担当させていただくことになりました。

使用する基板や細かな部品はクライアント様からご提供頂いておりましたので、SolidWorksを用いて部品や基板に合わせたケースをデザインしていきます。今回は量産における金型の使用はないので、抜け勾配などは一切なし、もともとの製品がアルミダイキャストボディですので、樹脂化することにより強度が必要になりますので、ケース内部にリブを立てられるだけ立てて強度を確保しました。エフェクターは演奏中に踏まれますので、可能な限り強度を確保しました。

ちなみに部品は特別なものではなく、全てネットや無線部品屋さんで手に入る一般的な汎用部品で構成されております。基板や内部プログラムにつきましてはブログの最後にご紹介させていただきます。

部品や基板との干渉をしっかりチェックし、3Dプリントに入ります。今回は光造形機を使用しての3Dプリント(肌色)ですが、試験的に熱溶解積層方式3Dプリントでも製作してみました(白)が、精度や表面の仕上がりは光造形が圧倒的に良いです。

今回は表面に塗装を施しますので、3Dプリント後はIPA洗浄と研磨作業を行いました。

クライアント様からのご要望で赤色に塗装を施し、従来エフェクターから基板や細かな部品を夷則しました。

3Dプリント材料は樹脂であるため、造形後に歪みや収縮が発生します。それを事前に見込んだ設計がノウハウになります。上下ケースのはまり具合や、各部品のはまり具合とクリアランス、ネジ関係のクリアランスなど、筐体デザインには加味するべき項目が数多くあります。

部品を全て組み付けて完成したサウンドエフェクターになります。色はユーザーのお好みで変更できます。3Dプリントでの製作になりますので、内部の仕様変更やアップデートにも迅速に対応可能です。

今回のサウンドエフェクターは株式会社北斗電子様のWEBサイトから購入することが可能です。
基板のみを購入し自分でエフェクターのプログラミングを行い、オリジナルのエフェクターを自作することができます。

[株式会社北斗電子様専用サイト]

北海道大学 青木先生のブログ]

弊社の3Dモデリングはこういった電子部品筐体のデザインを得意としております。金型による大量生産設計はもちろん、3Dプリントによる大量生産にも対応しております。様々な3Dプリント方式に対する設計ノウハウもございます。アイデアの製品化や特許技術の製品化などお客様のニーズに合わせたものづくりをお手伝いさせていただきます。ぜひお気軽にご相談ください。