明治機械製作所 超小形スプレーガン F55-G08導入

明治機械製作所 超小形スプレーガン F55-G08導入

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超小形スプレーガン導入の経緯

今回は新しく塗装機材として導入した超小形スプレーガンの話題です。
これまでハンドピース(エアブラシ)直径φ0.3mmとφ0.5mmをメインとして使用しつつ、大きな塗装物は明治のF-ZERO typeBスプレーガン直径1.6mmを使用しておりました。0.5mmと1.6mmの中間くらいの口径スプレーガンが欲しかったのです。スプレーガンの口径ラインナップとしては0.8mm、1.0mm、1.2mm、1.4mmがあります。弊社では100mm~150mm角付近の塗装物が多いため、今後の塗装物の大きさを考慮すると、100mm以下の小さなものはもちろん、300mmくらいのちょっと大きめのものまで、広範囲にカバーができる0.8mmの小型スプレーガンがあると便利かと思い、今回は明治機械製作所のF55-G08超小型スプレーガンを導入することにしました。
F-ZERO TypeBもパターンと絞りを調整すれば意外と小さな小物も塗装できるので、これはこれで今まで良い修行だったのですが、やはり道具は使いやすいにこしたことはありません。

開封

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F55を導入するのと同時に、手元圧力調整レギュレーターも導入しましたが、それについては別途ブログにしたいと思います。
F55の良いところは、超小型でありながら、パターン調整ができるところです。塗装対象の大きさや形状に合わせて好みの平吹の幅に調整ができるので、そこがお気に入りポイントです。

F-ZERO TypeBとの比較

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実際に手に持ってみると非常に小さく感じます。これまでF-ZERO TypeBで慣れていたせいもあるかと思いますが、横に並べてみても一目瞭然のコンパクトさです。本体のみならず付属塗料カップ(1G-2)の容量も150mlと小ぶりです。塗料カップのフタは、F-ZERO TypeBに付属の4GF-U(450ml)とは違いネジ式ではなく、単に上下にはめるフタです。そんなに簡単に外れないですが、やはり4GF-Uのようにねじ式の方が安心感はあります。パターンねじ、塗料ねじ、全てが小さくてかわいいです。手が大きいためF-ZERO TypeBでちょうど良かったグリップもF55だと小さくて若干持ちにくさも感じます。

持ち方比較

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F-ZERO TypeBは親指と薬指と小指で本体を持ちつつ、人差し指と中指でトリガーを引く感じです。ガン本体が大きくて大きな手にはちょうど良い握り具合です。

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F55は親指と薬指と小指で本体を持つところまでは同じですが、トリガーは中指のみで引きます。F-ZERO TypeBのように人差し指も一緒にしてしまうと不安定になり塗装しにくいです。

塗料注入用カップホルダー

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塗装中の塗料充填作業性向上のため、ガンホルダーも導入、とはいっても専用品ではなく、ホームセンターで売られている工具ホルダーをそのまま流用した感じです。F55にはちょうど良いのですが、F-ZERO TypeBにはちょっと小さい感じです。
F55の塗料カップにストレーナーをのせて塗料を入れると、ストレーナーの網がはみ出て、入れ方を誤ると塗料がこぼれてしまうので、ストレーナーの中心を狙って慎重に入れます。

サーフェイサー塗装

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手元圧力計による圧力調整を行いますので、ガン本体の圧力調整バルブは全開にしています。吹付け状態で0.1MPaくらいが私的には使いやすい圧力です。メーカー推奨値も0.1MPa~0.2MPaですので、ちょうど良い感じです。ガン距離は100mmってところでしょうか、非常に吹きやすく使いやすいです。

弊社特製ゴールド塗装

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これまで口径0.3mmや0.5mmのエアブラシでは粘度が高すぎてまともに吹けなかった、弊社オリジナル特殊ゴールドもF55であればスムーズに簡単に吹き付けることができます。これまで特殊ゴールドを塗装する際は口径1.6mmのF-ZERO TypeBを使っていましたが、やはりF-ZERO TypeBは本体が大きいので段取りや後処理に手間がかかっていました。段取りや後処理工程はF55も同じなのですが、本体および塗料カップが小さいので、若干作業は楽になります。合わせて使用する洗浄シンナー量も削減できます。

クリア塗装

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いつも通り二液硬化性クリアで仕上げを行ってみました。パターン調整ができ、縦吹き横吹きを変えながら良い感じで塗装ができます。クリアは塗料量の調整が肝心です。絞りすぎると仕上がり肌が白いガサガサ肌になるため、ある程度塗料は多めにしますが、多すぎると垂れのリスクもあるため、ちょうど良い絞りに調整しながら仕上げを行います。今回はシンナー比率標準30%なので、垂れる心配もなく厚塗りすることができました。

F55超小型スプレーガンを使用してみて

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今回は100mm角前後の小物塗装で使用してみましたが、ネットで見る限り、大きなものにも塗装できるくらいの能力があるようなので、機会があればパターンと絞りを調整して大きめの物を塗装してみたいと思います。ミストも細かいですし、調整範囲も広いので、エアブラシで塗装するような小物も塗装できそうな感じがしました。
当初の予測ではクリア塗装の設定調整に手間取るかなと思いきや、ベストな設定を簡単に出すことができ、非常に使いやすいです。

今回はサーフェイサー、粘度のある特殊な塗料、二液クリアを吹いてみましたが、なんでもこなせるオールマイティーな小型スプレーガンだと感じました。

今後のスプレーガンラインナップ

同じメーカーでも口径の異なるスプレーガンを手に入れると、更に塗装が楽しくなり、更に違う口径のスプレーガンも試してみたくなる衝動にかられます。次のスプレーガンはネットでも非常に評判の良い口径1.4mmのFINER2 PLUSを導入して大きな造形品のサフやカラー塗装を行い、F-ZERO TypeBはクリア塗装用にしようかと考えております。