基板関係部品のモデリング

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前回の記事の通り、医療系検査機器の基本骨格はデザインできたため、次は内部に組み込まれる細かなパーツをSolidWorksを使ってモデリングしていきます。写真はワンボードマイコンをモデリングしたものです。
SolidWorksには便利な部品ライブラリー(CircuitWorks)なるものがあり、基板関係部品は色々と揃っております。無い部品は自前でモデリングします。

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表側だけじゃなく裏側もちゃんとモデリングされております。
全てノギスで実寸を測定し、細かいところまでモデリングすることで、後に起こりうる干渉やピッチ不一致などのトラブルを防ぎます。
詳細モデリングはとても時間がかかりますが、後でトラブルが起きて本体の大幅な設計変更を余儀なくされる時の時間と比較すれば、まだまだ短いものです。
リスクヘッジをしながらモデリングを進められるのも、これまでの経験値の賜物です。

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こちらはディスプレー。従来品はモノクロディスプレーで表示される文字もカクカクしておりましたが、今回採用のバックライト付きフルカラータッチディスプレーは、これまでの古典的なデザインを刷新してくれると思い採用してみました。

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そしてワンボードマイコンと液晶ディスプレーを組み合わせます。別途モデリングしておいたピンヘッダーも一緒に組み込み、現物のクリアランスと差が無いか確認します。

今回液晶ディスプレーやワンボードマイコンをモデリングして出たトラブルは、オンラインのカタログに記載されている穴のピッチ寸法と実際にノギスで測定した穴のピッチ寸法が違っていたことです。
数値的には0.5mmの差ですが、製品設計にとっては大きな誤差となります。基板側の穴は変更するのは手間になりますし、今後購入する同じ基板の傾向データとなる可能性もありますので、今回は現物の穴ピッチを優先して設計を進めることにしました。