PEOPOLY PHENOM 不良品LCD交換

PEOPOLY PHENOM 不良品LCD交換

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2021年3月にLCD交換を行ったSTANDARD PHENOMですが、交換した新しいLCDの調子は良くなく、交換前のパネルと同じような不良症状が続いており、LCDの寿命は600時間と言われておりますが、交換直後から寿命を迎えているような状況でした。推測ではありますが、新品と見せかけて使用済みの中古不良品が届いたのが原因?と考えれば辻褄が合います。

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LCDに不具合が起こると写真のように、FEPフィルムに意図しないゴミが付着したり、付着しないものがレジン内を浮遊して、造形物の表面に付着して外観不良が起こったり、末期症状では右の写真のように、スライスデータには存在しない場所に謎の造形物が広範囲に付着するという、ひどい状態になります。

LCDにコピー用紙を1枚敷き、ドライランをしてみるとLCDの不具合が見えてきます。本来スライス形状のみ下のLEDの光を通すはずが、スライス形状以外の部分に若干の光漏れがあることがわかります。この光漏れによって、意図しない部分のレジンが硬化してゴミになってしまうのです。LCDがこうなってしまったら、交換するしかありません。

いつもどおりPHENOMの背面パネルと底面パネルを取り外して、基板からコネクターを抜きます。LCDを取り外すと、内部のUV-LEDが見えます。イソプロピルアルコールを使って内部を清掃します。

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取り外したLCD、ケーブルは旧型のJW31

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新しく取り寄せたLCD、ケーブルはJW33
PEOPOLY曰く2021年5月以降に出荷のLCDはJW33ケーブルになったとか。本当に新品の良品が届くかはもはや運次第と思われます。

 

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ちなみにJW33タイプのLCDにJW31のケーブルをさすとこうなります。下のLEDは発光しますが、LCDは全く動作しません。

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JW33ケーブルの新しい物は、メタルメッシュのフラットケーブルになっております。詳しくは前々回のPHENOM Lのクーリングファン交換のブログを参照ください。LCD側のコネクターもケーブルが邪魔にならないような場所に設計変更され、ケーブルがフラットになったので、LCD交換が楽になりました。ケーブルはすべてさし間違えが起こらないような形状になっていますので、作業自体はとても簡単です。一番手間になるのが、決められた造形サイズが隠れないようにLCD周りに光漏れ防止用のテープを貼る作業です。