フロアコンセントパーツを3Dプリントで復元

フロアコンセントパーツを3Dプリントで復元

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今回はオフィスのフロアに埋め込まれたフロアコンセント部品を復元するプロジェクトでございます。
クライアント様オフィスにて、フロアコンセントの配線を出し入れする際の窓パーツが破損&紛失が起こっており、フロアの所々に写真のようにパーツがない穴の空いた状態の部分があり、靴などが引っかかり危険とのことで、元の窓パーツをメーカーから取り寄せようとしたものの、メーカーでは製造終了品で手に入らないため、弊社に3Dプリンターで同じものを製造できないかというご相談でした。

お客様からフロアコンセント全体と現存する窓パーツをお借りして、早速SolidWorksを使ってモデリングを行いました。
最終的にはトライアンドエラーによる改良を5回ほど繰り返しました。相手のない単品物は寸法精度が求められませんが、相手のある嵌合品などは寸法がシビアで、少しの寸法の狂いが、相手とのはまり具合に大きく影響します。1発で完成品を3Dプリントできることはありません。

試験段階では2個セットで3Dプリントを行い、形状の問題、寸法の問題など炙り出し、何度も修正を繰り返します。
寸法が決まったら大量生産に移行します。今回はPHENOM STANDARDを使用して12個単位で3Dプリントしていきました。

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メールに写真を添付し、クライアント様にも嵌合を確かめていただき、更に大量生産を進めていきます。

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3Dプリント直後の写真です。サポートを除去し、相手との勘合部分を研磨、寸法の微調整、サポートの除去痕を削って綺麗に仕上げます。

フロアコンセントの数に合わせて今回は40個+予備のオーダーです。今回はサーフェイサー仕上げです。
もし従来の製造方法で作れば、金型に数百万円の投資、数ヶ月の時間が必要ですが、3Dプリントの場合は低価格かつ短納期で製造が可能です。

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そして実際に現場で使用された写真がこちらになります。危険だった穴も塞がり、見た目も綺麗です。そして予備もあるため、今後紛失や破損が起きたとしてもしばらくは大丈夫かと思います。

こうしたちょっとしたオフィスでの問題点、もしかしたら3Dプリンターで解決できるかもしれません。お気軽に弊社までお問い合わせくださいませ。