φ1.75mmフィラメントの座屈を防ぐためには

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3DプリンタームトーエンジニアリングMF1000は、デフォルトのフィラメント径がφ3.00mmです。φ3.00mmフィラメントはABS、PLAともに硬く、折れ曲がることはありませんが、弊社の3Dプリンターの様に庫内温度を60度前後にして、φ1.75mmフィラメントを使うと、フィラメントがドライブギアに押されて折れ曲がる現象「座屈」が発生してしまいます。座屈が起きてしまうとフィラメントは正常にエクストルーダーに搬送されることなく、ドライブギア付近で絡まり、3Dプリンターが空走りしてしまうことになります。
MF1000はφ1.75mmフィラメントもサポートしているため、以前φ1.75mm用ノズルに交換しました。

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そこに思わぬ落とし穴が…
ドライブギア&ベアリングの直前直後に3Dプリントされた冶具のような物を取り付けなければなりません。これが座屈を防止する専用器具になります。
試しにこの器具なしにφ1.75mmABSフィラメントで3Dプリントしてみたところ、開始1分で見事に座屈してくれました。

落とし穴というのはこれではなくて、ドライブギアの方です。デフォルトで取り付けられているドライブギアではφ1.75フィラメントを噛むことができず、フィラメントはすり抜けてしまいます。
そこでatom3Dプリンター用のドライブギアをMF1000に取り付けてやっと正常に動作するようになりました。但しドライブギアの直径が異なるため、円周の比率計算を行い、スライサー側で吐出量を調整しております。
純正デフォルトドライブギア直径:φ7.0mm (22.0mm/1rev.)
Genkei atom3Dプリンターのドライブギア直径:φ10.6mm (33.3mm/1rev.)
通常吐出量は100%ですので、この場合は66%で吐出すれば丁度良くなる計算です。計算通りこの調整で正常に3Dプリントができました。

ここで問題なのは、ムトーエンジニアリングのノズル販売についてです。
MF-1000用のφ1.75mmフィラメント用ノズルに同梱されている、座屈防止冶具までは良かったのですが、なぜ専用のドライブギアも同梱されていないのか?
3Dプリンターの自作知識がない人でない限り、このようなトラブルは解決できません。
この事件以降は予備のドライブギア各サイズをいくつか取り寄せてストックしてあります。