積層ピッチを決める際にボンディングを意識していますか?

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今回の話は熱溶解積層法式3Dプリンターに限った事なのですが、上手な3Dプリントをする上で非常に重要な概念となります。 皆さんは3Dプリントの際の積層ピッチをどのように決めておりますでしょうか?
3Dプリント時間を短くするために粗いピッチか、曲面などを綺麗に再現するために細かいピッチで、かを意識すると思うのですが、もちろんそれも正解です。
それと同時に意識しなければならいのがボンディング領域です。 ボンディング領域とはレイヤー(層)ごとの結合エリアのことをいいます。下の図で説明します。

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例えば、ノズル径0.5mmの3Dプリンターで積層ピッチを0.5mmに設定したらどうなるでしょうか?(断面イメージ)
図のようにボンディング領域は面ではなく線状になり、レイヤー同士の結合が非常に不安定になります。レイヤーを境に割れてしまったり折れてしまったりします。ヒーテッドベッド面に対する粘着性も同じです。
ノズル径0.5mmであれば積層ピッチは粗くしても0.4mmが限界といったところです。

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こちらはノズル径0.5mmの3Dプリンターで積層ピッチを0.3mmに設定した断面イメージです。先ほどとは違い溶けた樹脂は潰されるためレイヤー同士の結合は面でシッカリと結合されるため安定します。積層ピッチを細かくすればするほど結合は強くなります。
以上のように熱溶解積層法3Dプリンターではどのように樹脂が吐出されるかのイメージを掴むことにより、適切な積層ピッチを選ぶことが可能です。
今回紹介したボンディング領域は、収縮率の大きいABSやナイロンを3Dプリント材料として使用する時に必ず必要となってくる知識です。これら材料は収縮が激しく反りを起こすため、ヒーテッドベッド面やレイヤー同士の結合が非常に重要になります。失敗ない3Dプリントのために、ご自身が使用している3Dプリンターのノズル径の把握と、ボンディング領域のことを覚えておきましょう。