3Dプリンターヘッドノズル径改造

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今日は熱溶解積層法式3Dプリンターの射出ノズル径変更作業の様子です。
先日のブログでも書いたように、ムトーエンジニアリングから販売されているMF-1000用ノズルは、
フィラメント径φ3.00mmに対してノズル径φ0.5mm
フィラメント径φ1.75mmに対してノズル径φ0.4mm
となぜか統一されておりません。
http://rittai.jp/do-you-know-3dprinter-nozzle-diameter/

φ0.4mmのまま使用しても良いのですが、3Dプリント時間が大幅に長くなってしまうため、φ0.5mmに改造することにしました。
※3Dプリント時間は長いけど、細かなプリントができる。
写真の通り、ノズル関連の予備パーツは色々取り揃えております。

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ノズルは径が違っていても外観は全く同じように見えます、しかし内部構造は若干異なっております。
φ3.00mm用ノズルには入っていませんが、φ1.75mmフィラメント用ノズルにはテフロンチューブが入っています。テフロンチューブの寸法は外径φ3.00mm、内径φ2.00mm、つまりφ3.00のノズルを流用しつつ、φ1.75mmフィラメントがスムーズに搬送できるようにスリーブ構造を設けている感じになっています。もしφ3.00mm用の穴にφ1.75mmのフィラメントを入れてしまうと座屈が起きてしまうため、それを防いでいます。
今回は新品のテフロンチューブを1メートル購入して、まるごと交換しちゃいます。

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テフロンチューブの先端はカッターで切り込みを入れて花びらのように加工します。この花びらは前の写真右上にあるホーローセット(ねじ)で固定し抜け止めとします。

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ノズル筐体にテフロンチューブを組み込むと先端から飛び出てきます。
先端にはヒートブロック(アルミブロック)が取り付くため、そこに挿入されます。

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ヒートブロックを組み込んだ状態です。ここから先端のノズル径を改造します。
ホームセンターに売られているφ0.5mmのドリルをピンバイスにセットして、穴をさらうだけです。φ0.1mmの差ですが想像以上に切子がでます。
弊社ではノズル径が分かるように、アルミブロックに切れ込みを入れて印にしています。φ0.5mmなので5本の切れ込み。(本当は電気ペンとかで書きたい)

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最後にカートリッジヒーターとサーミスターをアルミブロックにセットして、カプトンテープ(耐熱テープ)でぐるぐる巻きにすれば改造終了です。
耐熱テープは幅5mmのものがあれば良いのですが、今回は20mmのもので巻きました。
ノズル径を変更したら、スライサー側の設定変更もお忘れななく!