あッ3Dプリンター屋だッ!!を訪問ムトーエンジニアリング社製ML-48を拝見

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3Dプリンター関連の仕事で東京出張した際に、近くにある3Dプリンター施設を訪問してみようと決めていました。今回は中野が近かったため、中野ブロードウェイの地下にある「あッ3Dプリンター屋だッ!!」を訪問してみることにしました。
中野の駅から降りて一歩出た瞬間そこは高齢者の原宿のような感じで、デジタルファブリケーションを想像させるような材料はどこにもありません。

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中野ブロードウェイの地下は食品街で色々な食べ物やさんが軒を連ねています。そんな中突如として現れるのがこの「あッ3Dプリンター屋だッ!!」です。
ご覧の通り各種メーカーの3Dプリンターがズラリと手前と奥に並んでおります。

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ムトーエンジニアリングのMF-500、やっとMFシリーズもオリジナリティある筐体になった感じですね。
小型ですがこれまでのMFシリーズの精度を踏襲していますのでスライサー次第では精度の高い3Dプリントが可能であると思います。

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3Dプリンターは時間貸しもしているようでした。

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更にここには3Dプリンターでプリントした様々な作品も展示されております。

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引き出しにゴチャゴチャっとつめ込まれた3Dプリント品の数々、やはり3Dプリントを置くお店はこうあって欲しいですね♪

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ランプシェイドが12,000円で販売されておりました。この大きさでこの形状で12,000円は3Dプリント品としてはかなり安い価格設定だと思います。

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i.materialiseさんの得意とするセラミックによる3Dプリント品も展示

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この辺のものは昨年のMaker Faire Tokyoで拝見しました。iPhoneのジャラジャラケース!(iPhone5系用)

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こちらはiPhone6用ケース、4000円これも3Dプリント品としては安い価格設定ですね。よりコンシューマに近づいている気がします。

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こちらもMaker Faire Tokyoの時に触りましたが、3Dプリンターで作られた衣装です。パリコレで登場しそうな独創的アイデアですね。

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実際着てみると重たそうな気もしますが…ちなみに試着はできません(笑)

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服もあれば靴だってある!硬さは設計でなんとでもなりますが、これはさすがに硬そうですね(^_^;)

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前置きが長くなりましたが本日の本題はコレです。今年1月の3D Printing 2015で試作機としては実機を見たことがあったのですが、より製品版に近い物(実際に3Dプリントできる)を見るのは初となります。
ムトーエンジニアリングが発売予定の新型の光造形機「ML-48」です。
武藤工業としてこれまで3D SYSTEMSのPROJET1200は発売してきましたが、完全な自社製品はこれが初となります。造形サイズもPROJET1200と変わらない程度の小型光造形機です。

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光造形による3Dプリントサンプルが手前にいくつか置いてありました。見ての通り先端が尖ったものでも先端形状を忠実に再現できる細かさです。積層ピッチは25μm。

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光硬化樹脂が入る容器が内部に見えます。プロジェクタのDLP方式ですので、光が走るタイプの光造形と比較して造形時間は速くなります。

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これが純正の光硬化樹脂、内容量は50gで小さな小瓶に入っています。光硬化樹脂は劣化が早いため使いきれるサイズにしてできるだけ新鮮な状態の光硬化樹脂で3Dプリントできるしくみです。

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ML-48は小型機ですが、PROJET 3500HDのようなサイズの機械までも自社ブランドで製造するのかも気になる所です。ちなみにムトーエンジニアリングの熱溶解積層法式3Dプリンターは大型機が最初で小型機が後に販売されており、MF-2000、MF1000、MF-500の3サイズのラインナップがあります。光造形機の場合は使用するマテリアルが危険物であり、使用する環境や設備も整備しなければならないことを考えると大型の光造形機は販売されたとしてもコンシューマ向けではなく企業向けの機種になることが予測されます。
最近ではXYZプリンティングから20万円代の小型光造形も販売されておりますし、そことの差別化も気になるところです。