メーカー廃盤品は3Dプリンターはプリントで復元するのが一番

以前札幌市内の泌尿器科で使用される、メーカー廃盤になった検査機器を3Dプリントして復元した記事を書きましたが、今回もまさに廃盤品の復刻に3Dプリンターを使った例の紹介です。
[以前記事リンク]

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今回ご依頼の品がコチラ。表面にメッキ加工が施された鋳物製品、これは北海道内の大手スーパーで使用されている冷蔵ショーケースの角に付いている保護部品。ショッピングカートとの衝突時の保護を目的としたコーナー部品です。

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(資料写真)
このコーナー部品はショーケースのモデルチェンジとともに廃盤になり、後から注文しようと思ってもメーカーでは製造終了となって入手ができないようなのです。ショッピングカートがガンガンぶち当たり、傷がついてしまう消耗品のはずなのに交換部品が手に入らないということで、3Dプリンターを使った復刻の依頼が来たわけです。

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そこで製造時の2次元図面と現物から3Dデータを作成することにしました。一見簡単な形状に見えますがモデラー泣かせの強引な形状でモデリングには若干苦労しました。

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そんなこんなで無事にモデリングが完了し、3Dプリントを行える状態に。

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今回は試作サンプルということで素材的に粉末焼結造形であるナイロン素材が安価でしたので、ナイロンにて造形。SolidWorksを使って正確にモデリングしましたので形状の再現度は抜群に良いです!お客様にも喜んで頂けました。

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従来品との比較(表)

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従来品との比較(裏)

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重さには大きな差がでました。従来品はさすがに鋳物だけあって600gもあります。

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3Dプリント品はなんと驚きの94g!金属と比較して強度は無いかもしれませんが、裏の干渉しない部分にリブを入れるなり、設計で強度を調整することは容易に行えます。
現在他の素材4種類で3Dプリントプリント中で、素材の選定中です。
あと表面精度が若干劣りますが、熱溶解積層法式で3Dプリントすることにより部品の単価を下げて大量生産することも可能かと思いました。後にテストサンプル品を作ってみようと思います。

以上のように3Dプリンターを使うことにより自分が欲しいと思う製品や手に入らない製品を形にして実際に使用することが可能です。
3Dデータの作成から3Dプリントまでトータルでサポート致しますのでお気軽にお問い合わせください。