コーヒーメーカーの受皿部品の改良デザイン

coffee_maker_parts_modify_00

by nestle.jp

今回の案件は既存のコーヒーメーカーに付いている部品の改良デザインのお仕事です。写真は某コーヒーメーカーから販売されているコーヒーメーカーなのですが、コーヒーを作っている最中に振動が激しく起こり、置いていあるカップがズレ落ちそうになる症状が頻発しているとのことでした。
そこでカップを置く受皿部品を改良し、カップのズレ落ちを防ぐようにリデザインを指示されました。
元々の部品には落下防止のテーパー(傾斜)がついていましたが、傾斜が緩くそれほど効果が無かったようです。ユーザー様の使用環境如何ではカップ落下の可能性もあったかと思います。

coffee_maker_parts_modify_11

既存の受皿の3Dデータは愚か2Dの資料もありませんので、現物品を三次元測定し3D-CAD上にプロットして行きます。今回も使用3D-CADはお馴染みのSolidWorksです。

coffee_maker_parts_modify_12

弊社の得意分野であるプラスチック射出成形品のデザインです。今回は3Dプリントで製品を製作するため抜け勾配やアンダーカット処理を施してはおりませんが、機能を満たす形状モデリングが完了致しました。

coffee_maker_parts_modify_01

そして数日後、ナイロンによる粉末焼結方(Selective Laser Sintering)による3Dプリントで製品は見事に完成!今回はお客様の希望で黒色に塗装して納品致しました。

coffee_maker_parts_modify_08

裏側のリブ形状や構造物の形状までリアルに再現されております。ナイロンは台所回りの用品に使われている通り、十分な耐熱温度を持っているため、コーヒーメーカーとして使うには十分な耐久性を持っております。

coffee_maker_parts_modify_13

従来品との比較、左:従来品、右:3Dプリント品

coffee_maker_parts_modify_17

相手側部品にハメてみるとシックリはまります。黒色は成型品のようにツルツルというワケには行かずマッドな仕上がりにしかなりませんが、傷が目立たず、成型品よりも高級感の感じられる質感で仕上がっております。

その他写真は下記フォトギャラリーより御覧ください。