沖縄県金型技術研究センター訪問

沖縄県金型技術研究センター

4月7日、沖縄県金型技術研究センター様を訪問させて頂きました。
弊社が得意とするプラスチック射出成形品のモデリングと密接に関係しておりますのが、プラスチック射出成形用金型。
その金型の製造する技術開発及び教育を行っているのが、沖縄県金型技術研究センターです。
金型製造はもちろん金型を使用して射出成形機を使った実際の大量生産技術の開発・指導も行われております。

沖縄では毎年3000人の工業系高校及び工業系大学卒業者がいるものの、その就職先が県内に無いのが現状でした。
そこで工業系の企業を増やし、沖縄県民の就職先を増やす目的で、県や市で本州企業を誘致し、工場賃貸を提供し企業を育てる活動を始めました。
例えて言うなら、企業単位のコワーキングスペースといったところでしょうか。実際沖縄県金型技術研究センターには5つの賃貸工場が隣接しており、全ての物件に様々な会社様が入っておりました。
今後は賃貸工場を増設し、更なる企業誘致を行うとのことでした。ある程度成長した企業は賃貸を出て、県内の別の場所に拠点を構えて成長していく仕組みです。

教育用の3D CADソフトは弊社も導入しておりますSolidWorksの他、NTTデータエンジニアリングシステムのSpace-Eなどがありました。
沖縄県金型技術研究センターは都道府県には必ずある工業系研究機関の1つであるため、金型を製造する機械の他に、金属光造形機であるドイツ製のEOSINT、3Dプリンターなども完備されておりました。

沖縄県マイクロEV

そして、沖縄県金型技術研究センターの目玉製品がこの電気自動車です。
このEVは材料も技術も全て沖縄県内で揃えた、MADE IN OKINAWAが特徴です。(バッテリーなど一部沖縄では調達できないものもあり)

沖縄県マイクロEVロゴ

沖縄県マイクロEV内部

沖縄県マイクロEV充電部

沖縄県マイクロEVバッテリー

沖縄県マイクロEVコックピット

私も実際に運転してみましたが、とても乗りやすく静かです。広い敷地内を1周してみましたが30km/hは軽々出ます。コックピットもシンプルな造りでわかりやすい操作性でした。

550トン射出成形機

コチラにある550トンの射出成形機が沖縄県内では最大級の成形機になるとのことでした。

マシニングセンター

マシニングセンター、5軸同時加工機、複合加工機、型彫放電加工機など、金型製造では必須機械がズラリ並んでおり、これらの機械は県内の企業に時間貸しすることも可能です。実際に小型の射出成形機は近所の射出成形工場の社員さんが使用されておりました。

沖縄は北海道と比較して中国本土へのアクセスに優れております。この日訪問した別の成形工場は中国にも工場を持っており、開発や製造を国内海外で連携して行っておりました。
そしてうるま市の工業地帯もまだまだ発展途上段階で、多くの企業を誘致する十分なキャパを持っています。土地も労働コストも安い所は北海道と似ていますが、雪が全くない地域の優位性、中国や韓国へのアクセスの優位性は物凄いアドバンテージだと感じました。